- September 16, 2008 10:06 PM
日が空いてしまいましたが、
月の見える会議室、新生銀行本社ビル20Fで行われた、
コモングラウンド・コミュニティ主宰、ロザンヌ・ハガティ氏の
講演会に行ってきました。
逐次通訳入りで若干短めの講演は、
背景、コモングラウンドのこと、ビジネスモデル、今後の展開、という
シンプルな構成。
写真を見ながら現場の様子を話したあと、満を持して提示された
パワーポイントの1枚。
「私のビジネスプランの説明はこれ1枚で済むといっていいくらい」
棒グラフ。
ホームレスを保護するのにかかるコストを比較したデータである。
病院に収容すれば、約40万ドル。
刑務所に収容すれば、約6万ドル。
公営のシェルターに収容すれば、約2万ドル。
コモングラウンドでは、約1万ドルで済む。
という、ROIを明瞭に示した図。確かに、これ1枚で説得できるかも。
(単位メモり忘れた。。厳密な数値ではなく、ロジックの大枠として。)
予防措置によって、対症の治療費を抑えるというロジック。
ほかにも、Chronic Homelessness(慢性的ホームレス)1人にかかる
コスト 25万ドル/年・人 を、Housing + Supportの投資1.5万ドル/年・人で
カバーできる(=ROI 16倍)というデータも示され、
徹底的なコスト分析が、説得力の源泉となっていることを伺わせる。
「経済効率」という点で、おそらくネガティブな影響が少ない
民営化の成功例なのではないかと思う。
「世界から無駄を無くす」って、こういうことなんだろうか。
***
ぜひ質問をしたかったのだが、会場参加者の熱意がものすごく、
時間内に当ててもらうこと叶わず。。
面白かったのは、
「原点の志を失い、ボランティアをすること自体に喜びを感じてしまっている
人々をどうするか?」(抄)という質問。
ハガティ氏は、この善意の人々の行動を"Goal Displacement(目標置換)"
と指摘し、彼らに対しては「間違っている」と指摘するのではなくて、
次のステップに進んでいけるような枠組みを提供することが
必要だ、と語りました。
(※註:"Gold Displacement"と書いていましたが聞き間違いでした。
この部分、詳細はフオジンの三好さんのエントリーに詳しいです。9/18追記)
愚痴や嘆きではなく、自ら建設的に
しくみを作っていこうとする姿勢、さすがイノベーターの貫録でした。
***
ETIC.では、学生時代にとてもお世話になった内野さん・細田さんとも再会。
ことしに入って、駒崎本・山口本の効果もあり、
学生の志向は明確に「社会起業家路線」にシフトしている一方、
受け入れ先の整備はやはり難航しているのだとか。
盛り上がってきた社会起業家「ブーム」が引き潮を迎えることになるのか、
それとも継続的な社会起業家「シフト」として世の中が動いていくのか、
最前線を走るETIC.を初めとする各業界の動きに、今後とも注目です。
- Newer: 中国家常菜『同心房』赤羽店登場
- Older: Getting to Maybe - 社会変革のキーワード


