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プロボノとは、「会社の中」というコンテキストを取り払うこと – 小山龍介講演録

花小金井・嘉悦大学で開催された「プロボノカフェ」に参加してきました。「プロボノ×ワールドカフェ」がテーマのこのイベント、前半は小山”HACKS”龍介さん(@ryu2net)によるワーク&セミナーでした。

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Creative Commons License photo credit: @boetter

小山師範代のセッションは、ISIS編集学校風の「洗い出し」ワークで幕を開けます。「あなたがいま持っているもの(物理的なものだけじゃなく、知識などの無形のものも)」を書き出すこと、5分。自分:43個、今日の最高:75個、歴代最高:118個(笑)。

次に、「持っているもの1つを選んで、徹底的に言い換える」これも5分間の洗い出し。『プランニング編集術』にも出てくる、編集学校定番の「コップの言い換え」問題です(笑)。

これらのワークから導かれるのは、「自分が何を持っているか?(特にスキル・専門性などの領域)」は、解釈次第で何通りも表現できるということ。そして、ここから小山さん流のコンセプトが披露されます。「思考の枠組みが豊か=『スキーマ」が多いほど、書ける」「スキーマが多い=『コンテキスト(文脈)』をいろいろ入れ替えられること」

これが、今日のお題「プロボノ」の文脈で語られると、普段の「会社」という固定されがちなコンセプトを取り払うことで、自分が持っているものに対する認識が広がる(自己認知、自己発見)というメッセージに落ちてくるわけです。

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今日の話を聞いて考えたことは、サービスグラントなどの中間支援組織(マッチングやコーディネートを使命とする組織)は、『スキーマ増殖の触媒たるべし!』ということです。ひとがそれぞれ持っているスキル・知識・経験を、新しい文脈でとらえ直すことが、プロボノで社会参加する第一歩であり、自己発見の入口であるわけですが、今日のワークのようなきっかけがあれば、その一歩がより踏み出しやすい。それを促すこと (facilitation) です。

また、ビジネスでのどんな経験がどれくらいあると、NPOにとってはどのように、どれくらい役に立つのか?というイメージを描けることも重要かもしれません。スキルの標準化は難しいですが、スキルボランティアのできることと、NPOが欲していることを、過不足なくマッチングしていくこと(期待値のコントロール、expectation setting)こそ、中間支援組織の最大の課題ともいえます。士業やクリエイターではない、いわゆる「普通のサラリーマン」が持っている、コミュニケーションやマネジメントのスキルで、どんなことができるのか、応用事例を溜めていくことも必要です。

サービスグラントは、プロボノ・コーディネーターの第一人者的なポジションを得つつあるように感じられますが、まだまだ発展途上。そして、各地で地域に根ざしたコーディネーターが、どのように育っていくのかにも注目です。

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それにしても、TIME HACKS! など、いろいろな文脈で講演をされる小山師範代が、普段づかいの(といっても自分が聴講したのは今日が初めてですが)スキーマの概念とワーク、「フィードバックを通じてブラックボックスが少しわかる」という図解などを、「プロボノ」の文脈にぴったり沿わせる編集力は、さすがだと思いました。講演の後半は、その後のワールドカフェを意識した「傾聴」の話でした(Here&There、暗黙知の話は、結局腑に落ちずじまいでしたが…w)

講演後に少しお話できましたが、編集学校メソッド(特に「守」で出てくるアイデア出しの編集稽古)は本当に応用範囲が広いことを実感できました。せっかく14期学衆だった経験と記録があるので、自分仕事でのアイデア出しにも、場づくりの仕掛けとしても、活用していきたいと思いました。

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