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デザイナーの上流参加について考える : Interaction (IxDA) 12 Redux in Tokyo

2012年3月13日、”Interaction (IxDA) 12 Redux in Tokyo“というイベント報告会に参加してきました。日本から参加した3名のうちの一人、コンセント社UXデザイナーのEric Bell氏からの(かなりゆるい)報告を聞きました。

Ixda eric
EricのPhoto Albumから拝借)

Ericが一番面白かったと言っていて、聞きながらも強い関心を持ったのは、”The great IxDA debate“というセッション。複数のディベートテーマの中でも特に、「デザイナーは戦略に向いていない」というお題が盛り上がっていたそうです。

実際にデザインを行うフェーズだけではなく、そもそもビジネスの課題を検討し、解決策を出す部分にも、インタラクションデザイナーは絡むべき――。この指摘は、デザイナーとして「見えているのに解決できない問題」に直面して悶々としている、実装現場サイドの問題意識から上がってきた課題だということです。経営やプロジェクトマネジメントのスキルを学ぶこと(デザインMBAというコースも生まれてきているとか)の重要さが指摘されつつ、「じゃあどうやって戦略面に絡んでいけばいいのか」という点に解は出ていないようでしたが、この話題が語られることは非常に面白いと思いました。

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理想的なベンチャーに必要なのは『ハッカー・ハスラー・ヒップスター』=プログラムを書く人、資金を集める人、デザインを創る人の組み合わせだと言われます。小さく速く始めるにも、デザイナーの力は欠かせないわけで、早い段階でヒップスターを巻き込み、一緒に本質的な課題を解決することが求められそうです。戦略に向いている人・いない人はもちろんいるのでしょうが、「デザインの力で問題を解決する」ことができる人なら、顧客のビジネスを理解し、解を提示する力はあるはず…。

とはいえ、一般的な受託のWeb構築などでは、予算制約などもあって、ついつい「絵を描く段階」になるまでデザイナーを巻き込めないケースが多いと思います。チームビルディングやコミュニケーションの取り方次第で、デザイナーの力をもっと引き出せるとしたら…。そんなテーマを新しいチャレンジとして受け取ったことが、(もともとのテーマとは外れるのかもしれませんが)この会に参加して得た一番大きな気づきだったと思います。

「インタラクションデザイン」という分野は、直接なじみがない領域だと思っていました(実際、ソフトウェアより「プロダクト」の話が多めな印象)が、Web構築における「IA」の領域とは密接な関係があるはず。IAやアートディレクションに強い同僚とも一緒に参加しましたが、IxD (Interaction Design)の領域にも少なからずアンテナを張っておかなければ、、と思いました。

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アイルランド・ダブリンで今年2月に開催された”Interaction 12“は、スピーカー75人、参加者も800人近い、かなり大規模なカンファレンスだったそうです。ひとコマ10分のライトニングトークから長時間の物まで、テーマも「ゲーミフィケーション」や「デザイナーがコーディングを学ぶことの重要性」、「モバイル開発におけるGenba(現場)の重要性」など、基礎からトレンドまで多岐に渡っていたそうです。Fabian HemmertAmber Caseなど、TEDにも登壇するような人が複数出ています。

WordPressで作られたInteraction 12のサイトは、とてもスマートにできていました。開催地のダブリンを案内する”Welcome pack”という情報など、非常に親切に作られているし、スピーカーの顔写真が並ぶページも印象的です。
Ixda welcome

Ixda speaker

“Redux”:帰ってきた/蘇った、という名前の通り、カンファレンスを再び咀嚼し、興味関心を同じくする参加者みんなで考え直す機会というのは、とても面白く刺激的な場だと思いました。今回は実際参加したのがEric一人でしたが、複数人が参加して別々のセッションを受けている場合は、もう少し網羅的・多角的な話が期待できると思います。あとは「勉強会」という形と捉えれば、参加者からの質問を多く集めることがポイントかな…。IAAJでも、まもなく開催されるIA SummitのReduxが予定されていたり、他の分野でもカンファレンスの報告会があるようです。自分も機会があれば、同じような経験共有の場をホストしてみたいと思います。

+ 他の参加者の方のレポート
http://enmt.info/archives/434

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