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WordPressの新しい管理画面UI “Calypso” を使おう

昨日のエントリー「年間レビュー KYOTO 2015 【飛】」は、WordPress.comが配布するデスクトップアプリを使用して執筆しました。従来のブラウザベースのWordPress管理画面とはまったく違うUIを持つこのアプリは、“Calypso(カリュプソー)” という管理画面UI刷新プロジェクトで生み出されたものです。

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この記事では、WordPressユーザーがCalypsoの管理画面を使って快適にサイト運営を行うTipsをお伝えします。

早くてシンプルなアプリ

WordPress.comのMac用アプリは、左カラムにカテゴリーやサマリーなどの設定系機能、右カラムに記事本文の入力欄を備えたシンプルなものです。編集画面はボタンが大きいビジュアルエディタで、見出し構造を切り替えたり、画像を張り込んだり、ソースコード編集モードに切り替えたりしてサクサク記事を書いていくことができます。ブラウザ上の管理画面と比較にならないほど、速い!

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ビジュアルエディタで見出しレベルを選ぶ

これまでは管理画面が使いにくいので、Markdownで書いて画像の貼り込みだけ最後に整形するようにしていましたが、これだけ軽くて使いやすいなら、いきなりこのアプリで編集を始めても全然大丈夫そう(ということでこの記事はいきなりアプリで書いています)。

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左カラムの設定画面

カテゴリーやFeatured Image(サムネイル。og:imageにも使っている)はもちろん、Slug(ULR文字列)やExcerpt(主に一覧用の概要文。og:descriptionにも使っている)など、大体の設定は一画面で出来ちゃいます。

デスクトップアプリには「執筆系」だけでなく「閲覧系」の機能もあり、WordPress.comでフォローしている友人のブログ記事の更新を読めたり、”Discover” から新たな記事を発見したりすることもできます。

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Discover画面

Calypsoプロジェクトとは

この全く新しい管理画面は、WordPress本体が作られているPHP+MySQLベースではなく、「Javascript (Node.js + React.js)+REST API」を使用して、ほぼゼロから作られたものだそうです。WordPress.comを運営する米Automattic社が、1年半ぐらいかけて頑張ったプロジェクト。ソースコードは全てgithubに公開され、多くのコントリビューターの力を得て、今年11月にリリースされました。

Calypsoの存在を知ったのは、11/24に投稿された堀正岳さんのLifehacking.jpの記事『WordPressの新時代を告げるCalypsoプロジェクト』で、発表からは1ヶ月程度経つのですが、日本語の紹介記事はまだ多くない様子。

一つの理由として考えられるのは、このプロジェクトがWordPress.com(レンタルブログ型サービス)の話で、CMSの一つとして広く知られているインストール型のWordPress(WordPress.orgと呼ばれる)と直接結びついていないこと。日本のユーザーで恩恵に預かる人が少ないのかもしれません。

でも、セルフホストで運営しているうちのブログは、スムーズにCalypsoのUIを使い始めることができました。

JetPackを使えばセルフホストWordPressでもCalypsoが楽しめる

セルフホストWordPressでは、”JetPack” というプラグインをインストールするだけで、Calypsoのデスクトップアプリ(Mac/Win/Linux対応)を使用することができます。

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Jetpackをダウンロードする

JetPackは、WordPress.comで使用できる幾つかの機能をプラグインとしてまとめたパッケージ。Markdownエディタや統計機能、画像をキャッシュするPhotonなど、普通に入れて損はないプラグインだと思います。

このJetPackを使用するために、WordPress.comでアカウントを作り、ログインして接続する手順があります。この手続きを利用して、セルフホストのWordPressサイトをWordPress.comと連携させ、管理画面を使用可能にできるんです。

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Jetpackの設定画面

デスクトップアプリをダウンロードしたら、最初にWordPress.comへのログインを求められます。この段階で、JetPack経由で連携済みのサイトがあれば、すべてのサイトをアプリ経由で管理・更新できるわけです。

受託制作サイトでの活用に向けて(雑感)

今回はたまたま自分が使っているブログの更新に使ったので、更新する箇所が「投稿」しかなく、内容も見出し+本文+画像+リンクでほぼ完結しているため、すんなり使うことができました。おそらくカスタムフィールド&カスタム投稿タイプでゴリゴリ構成しているタイプのサイトでは、うまく使えないと思います。

でも、大体のWebサイトにおいて、実際頻繁に更新するのはシンプルな投稿と固定ページだったりして、受託制作のクライアント案件でも、Calypsoのインターフェースが使えれば、日常的な更新・管理は結構楽になるかもしれません(Windowsを使っている人でも、WordPress.comにChromeでログインしたら、ほぼ同じUIでセルフホストWordPressが更新できる)。マルチサイトを1つのアカウントでまとめて管理できるのもCalypsoの目玉の一つなので、複数サイトの管理に関与する人ほど、効率の面でもセキュリティの面でも効果的かもしれません。

制作サイドの視点としては、コンテンツにフォーカスしたシンプルな「コンテンツエリア」の入力が、最適な形で出力される実装を行っておく必要があります。コピペでも結構HTMLコードは綺麗(余計なspanが入ったりすることは少ない)なので、シンプルなコードを見やすく表示するコーディングを基本とし、独自レイアウトのページは専用のコードを足していく…という、当たり前のアプローチをちゃんとしていれば、WordPressで作ったサイトは本当に使いやすくなると思います。


WordPressのファウンダーであるMatt のブログにはこんな記述がありました。

This was a huge bet, incredibly risky, and difficult to execute, but it paid off. (これは大きなリスクがある賭けで実行難易度も高かったけど、それだけの価値があった)

Calypsoプロジェクトはまだ公開から1ヶ月強しか経っていなこともあり、これからの発展が楽しみです。遠くない将来にWordPress.org本体の管理画面UIも、気軽に速くて軽いCalypso UIに変更されるかもしれません。

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