Archive for category 本

憧憬(vision)を描くこと。『感じるマネジメント』読後感


デンソーにおける理念浸透の物語を綴った書『感じるマネジメント』を読みました。@neonaonとリーラボの話をするとき、たびたび話題に上がるのがこの本。組織に価値観を浸透させること、ひとつの方向に集団を導いていくための方法が示唆される。

この本の中で、もっとも印象的だったのは、p101から、
ビジョンを『憧憬(しょうけい)』と訳したところ。
夢や理想とは違うし、ミッション(使命)とも違う。
かくありたい、という、あこがれの情景を描き、語ることが、トップがすべきことだと説きます。

そして、トップがビジョン=憧憬を語ることで、それを聴くメンバーそれぞれに「内省(reflection)」が誘発される。自己投影とか、自分のこととしてとらえる、ということに近いと思う。この、内省を誘発するところが、抽象論ではなく物語だからこそ持ち得るパワーである、と。
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[R+]クーリエで堤未果入門!

送られてきたクーリエの包装を解いた瞬間、
「ここで堤未果!」
と思わず叫んでしまった、そんなタイミングでの、責任編集。

『ルポ 貧困大国アメリカ』(1巻)を買ったのは、
2008年1月の出版からしばらく経った頃、
当時のクーリエの付録でくっついてたオバマの演説CDを聴きながら
英語でも勉強すっかー、とのんきに構えていた時に、
そのアメリカでは、こんなにも苦しみを生み出す構造が生まれてきていることを
目の当たりにして、かなりの衝撃を受けたのでした。

オバマの”Change”を検証するタイミングで『ルポ 貧困大国アメリカII』のリリース、
さらに、J-WAVE朝の番組「TOKYO MORNING RADIO」への出演。
(Podcast・1/18〜21放送分がまだ聴けます。別所さんとのトーク必聴。)
さらに、クーリエでの特集。
この波状攻撃的な(笑)露出ぶりに、「これはみんな読めってことじゃないか」
とピンときて、でも今ようやく、このレビューを書いています。

* * *

冒頭で4ページのきりっとしたインタビューは、まさに彼女の描くアメリカ社会のサマリー。
中産階級を破綻に追い込む「民間皆保険」の医療制度、
普通の学生をワーキングプアに誘い込む、サリーメイの「学資ローン」、
ホームレスを片っ端から逮捕して、囚人にアウトソースする「刑務所ビジネス」と、
幾重にも取り巻いている落とし穴の存在が、語られます。

新書版で堤さんがまとめたルポルタージュと、
各紙が記事にしたものを堤さんが編集したものと、
それぞれ書きようは違うが、どこから切り取っても
同じ方向に向かっていくアメリカ社会のありように出会います。

* * *

ちなみに、堤さんってどんな人? が知りたい方は、
J-WAVEのPodcastから、1/18の週4回分を聞いて見るとよいです。
生い立ちから、1巻の内容にもフォーカスした内容。

#語られてませんが、川田龍平議員の奥様なんですね〜

米国の大学を出て、国連職員、アムネスティ、米国野村證券を経て、
ツインタワーの真隣のビルで9.11を被災した堤さんが、
ジャーナリストとして取材を重ね、『貧困大国アメリカ』を出したのは、2008年初頭。

昨年は、派遣村の湯浅誠氏との対談本も出し、アメリカ人の生活の描写を通じて、
いわゆる発展途上国の貧困とは様相の異なる、
「格差としての貧困」の存在を伝え続けてくれています。

知らないでいることはあまりにもリスキーな、その真実に
迫る入門書として、COURRiER Japon vol.065、おすすめです。

そして、日本は?

*2/21 ちょっぴり加筆、再加筆
*本記事は「レビュープラス」参加エントリーです。ちょっと失速してきた。。

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[R+] COURRiER Japonの小ネタ力

レビュープラス3本目の参加記事。先輩レビュアーの@onolinaさんが「敢えて特集のことは置いといて…」の先を行ってしまったが(笑)、クーリエ初心者としては、世界中のリソースをかき集めた編集の「バランス感覚」に驚嘆したことを書くことにする。献本いただいた対象作は、2010年2月号 vol.064。

* * *

世界の小記事を集めた定番コーナー「World News Headline」では、3つのカテゴリ(政治、経済、社会)、5つの地域、30の記事からなるストーリー集。ひとつひとつの記事は200〜300文字程度だが、コンパクトにまとまっていて、地図の上にスパッタリングで飛沫を飛ばすように、世界の出来事を見ていくことができる。キルギス、イラン、エリトリアといったマイナー地域のできごとも、その地域になじみの深いメディアの記事を使っていて、なんとなく距離感が近い。ざっと眺めていると、Wikipediaにランダムボタンがついて、それを押しているように、知らない世界の扉を一枚一枚開けていく感覚がある。


[Santiago - photo by ·S - CC by-nc-cd]

そして、特集「世界が見たNIPPON」では、米英のメディアからJAL・民主政権・中小企業経済の話題を、中韓のメディアから歴史と教育の話題を、仏ル・モンドからは移民の話を引っ張ってきている。ここの切り口は、ある種典型的とも言えるが、最新の論調で更新されていく感じだ。逆にこの記事から、各国の代表的メディアの文体もなんとなく伺い知れる。エコノミストの経済論は、やっぱり重厚だ。

そして、独自編集のCOURRiER VOYAGE「ワインと詩人の国、チリを訪ねて」。4ページの文章の中に、文化と軍政の流れをぎゅっと凝縮。カルメネールのワイン、詩人ネルーダの生、ピノチェトのクーデター、バチェレ大統領の為政。知らない語圏の人名は、イメージを持つのがなかなか難しいけれど、日帰り観光旅行のような感覚で、チリという国に出会うことができた。

* * *

小さい頃、進研ゼミの「チャレンジ」についてきた、付録の図鑑を食い入るように眺めて、世界のありように思いをはせていたことを思い出す。クーリエの小ネタ満載っぷりは、今もなお衰えていない、飽くなき世界への知的好奇心を、うまい具合に刺激してくれる。

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[R+] 現代インドの歪んだ群島『インド人のことはインド人に聞け!』

インド人だって、シンガポールに行けば振るまいが変わるものさ。(オンカール氏のことば。p19)

現代インドの様相をさまざまな角度から描写したレポート、インドのことはインド人に聞け! (COURRiER BOOKS)(中島岳志 著)を読んで一番衝撃的だったのは、第1章の「ゲーテッド・コミュニティ」の話。カタカナだとぱっとイメージが湧きにくいが、文字通り “Gated”:門の閉ざされた、お金持ちのためのクローズな共同体のこと。ゲーテッド・コミュニティの中には、必要なものがすべて整う流通があり、厳重な警備が施され、そして高い塀によって外界から孤立している。ここに住む人たちは、急激なインドの経済発展で成り上がった富裕層。
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[R+] MacPeopleから、UbuntuPeopleへの招待


MacPeople 2010年2月号の「特集3・オールドマックで快適Ubuntu」について書いてみたい。

長年の林檎教徒である父は、Ubuntuを知らなかった。オープンソースなOS・Linuxの一流派であるUbuntu(うぶんとぅ)は、Macと共通性のあるインターフェースを持ち、簡便にいろいろなアプリケーションを使えるパッケージである。2009年10月のメジャーバージョンアップ(本誌収録の最新版は Ubuntu 9.10 Karmic Koala )で、旧世代OSのPowerPCに最適化が進んだことで、今回特集に組み入れられ、「押し入れの奥にしまってある昔のマシンを、快適に使いませんか」という流れになっている。

* * *

Ubuntuのいいところは、全部オープンソースで揃っているところ。

・Firefoxでインターネット
・Thunderbirdでメール
・Sunbird/GoogleCalendarでスケジュール管理
・Rhythmboxで音楽
・GIMPで画像編集
・OpenOffice.orgでオフィス系の作業一式。

7ページの短い特集の中に、これらの基本環境が端的に紹介されており、ソフトウェアセンターからの簡単インストールで使い始められるようになっている。
(この簡単さについては、MuBlogというブログでも詳細な紹介記事がある)

そういえば、この構成は、しばらく前に車内広告で見かけた、シャープのネットブック “NetWalker”の基本構成だったりする。”Windows”という枠を離れても、何もかもオープンソース(フリー)でほとんど用足りてしまう時代であることのリアリティが、改めて感じられる。

* * *

この特集を活用して面白いのは、スケルトンのiMacや昔のPowerBookを持ってる人だろうか。もちろん、普通のIntelMacで、BootCampでパーティションを切れば、普通に使えるようだ。用途は、子どもの教育用とか、別室に据え付けてがーっと書き物をしたいときとか、メインで使うモバイル端末の母艦にするとか、いろいろ考えられる。

UNIX好きな人には、あらためてUbuntuの世界に足を踏み入れるきっかけをくれる。そうでない人も、オープンソースの世界に、少し足を踏み入れてみるだけでも面白い。

* * *

今号の3大特集、残り二つは「1・メールの新作法・新常識(Mail.appとGmailの小技いろいろ)」「2・Macが壊れる仕組み(トラブルシューティング)」となっており、Macライフの初心者が中級者にレベルアップするための小技集といったところ。

おまけ小冊子も充実している。PDFや画像閲覧に頻出する「プレビュー」の機能徹底解説では、トリミング、レタッチ、文字挿入など、けっこう編集系の作業ができることを教えてくれる。もう一冊の「マックのひみつ」は、ハードウェア側の要素技術の紹介。

MacFan誌(MYCOM社)に比べ、一段初級者寄りの感があるMacPeople誌(アスキー社)。ハードウェア・OS・アプリケーション・活用法など、いろいろな視点から、新しい世界を垣間見せてくれる。

※本エントリーは、小粒書評ブロガーのためのネットワーク【レビュープラス】に参加しています。

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[書評]『フリーエージェント社会の到来』と、co-working spaceとしてのThe HUB

ちょうど去年の今ごろ、師匠であるフローレンス理事の岡本さんから勧められて久々に読み返した、ダニエル・ピンク著『フリーエージェント社会の到来』。
今週金曜のNetSquaredで特集される “The Hub” の予習として、そもそもフリーエージェントって?といったところを思い返しつつ、メモを書いておきます。

* * *

『フリーエージェント社会の到来』は、2002年に出た本で、アメリカにおける「組織に縛られない仕事の仕方」をコンセプチュアルにまとめたものです。「フリーエージェント」という概念は、フリーランス、インデペンデント・コントラクター(IC)などの言葉とほぼ同義だし、昨今流行りの「ノマドワーキング」もほぼ同じと考えています。オフィスを持たず、組織を持たず、緩やかな人的ネットワークの中で仕事をしていくワークスタイルです。

本書の後半は、財務的なアドバイスだったりしますが、中盤(第二部 4章〜11章)にはとても刺激的なコンセプト・ワードがいくつも出てきて、かなりわくわくします。その中から4つのキーワードを紹介。

▼仕事のポートフォリオ

→同時に複数の仕事を持ってリスクを分散する、という考え方。まあ、コンサルタントや制作の案件は、大概いくつか同時並行で進んでいくので、変わりないかもしれません。収入だけでなく、スキルの維持や人脈の拡大においても、いかにバランスよく複数の仕事を回すか、が重要になる気がします。また、複数プロジェクトをマネージするためには、相応の技量が必要にもなりますね。

▼フリーエージェント連合

→組織に代わる「連合(confederation)」=プロジェクトチーム。プロジェクトごとに人が集まって、それぞれの専門性を活かしたチームを結成し、仕事に臨む。そのチームは永続的ではなく、一段落したら解散。とてもダイナミックで、無駄のない、理想的なかたちだと感じます。

2002年以降、twitterの普及や、LinkedInを始めとするさまざまなソーシャルネットワークの基盤ができて、バーチャルな連合(オンラインで話が進められちゃう)の姿はどんどん明瞭になっているかもしれません。ただ、やっぱりバーチャルだけだと寂しいし、対面じゃないと生まれないものもあったりするので、いかにリアルで会うか、というのはずっと外せないでしょう。

この点が、The HUBが注力する「コミュニティにおけるシナジー」を生み出す仕掛けに関係するのではないかと期待しています。生産的な連合をどのように生み出し、集う人々の力を引き出していくのか?リアルとバーチャル、それぞれの仕掛けと関連性は?といったところが気になります。

#ちなみに、all rights reservedなので転載しませんが、Flickrに the HUBの写真が出てます。

* * *

▼互恵的な利他主義

→これぞ最重要概念(だと勝手に思ってます)。お互いがフラット(ヨコのつながり、ヨコの忠誠心)で、「信頼」によって弱い絆で結ばれ、流動的であること。組織のヒエラルキーに関係なく、技能や人間力で人間関係が決まっていく。

ちなみに、このあたりのネットワーク理論については、『ヒトデはクモよりなぜ強い 21世紀はリーダーなき組織が勝つ』や、バラバシの『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』でも詳しく研究されています。進化したインターネット、クラウドやオープンソースの仕組みで、これまでにない「個と個」の関係が、大きな力となりうることに気づけます。

▼第三の場所

→「サードプレイス」です。キンコーズ、スターバックス、オフィスデポ、など、オフィスを持たずに仕事するために必要な場所が列挙されています。

この本の中では、The HUBのような、コミュニティーセンター的な存在は言及されていません。しかし、ルームシェアの仕事版(オフィスシェア?)をやっている人もいますし、複数のフリーエージェントが共有する場は、もっとあってもいいのかもしれません。

サードプレイスとして必要な要件は、無線LANと電源、従量課金のオフィス機器、珈琲、打合せスペース、それ以外に何があるでしょう。The HUBの運営では、場に持たせる機能と収支のバランスがかなり練られているはずで、その点には興味があります。

* * *

ところで、今回のNetSquaredの会場が、ちよだプラットフォームスクエア というのは示唆的です。以前調べたこともありますが、皆が使えるフリーアクセス方式の「オープンネスト」と、ブースレンタル方式の「クローズドネスト」、ネットインフラと打合せスペース、と、かなり充実したインキュベーション施設であるようです。

ここは日本版のThe HUBなんでしょうか?また、もともと千代田区の中小企業センターをリノベーションして、民間(株式会社)が運営していますが、こういう場は独立採算で運営がまわるのか?

また、ダニエルピンク氏は「第三の場所」の特徴として「中央計画的でなく、自発的に形成される」と書いていますが、公共主導にせよ、民間組織やネットワークが主導するにせよ、計画された拠点群は、うまく形成されるのでしょうか?

* * *

ところで、Webマーケ屋としてすごく気になっているのは、”The HUB”という名称が一般名詞すぎて、検索でまったくもって引っかからないこと。(日本語ではギネスが美味しい飲み屋の情報ばかり。。ちなみにJohathan Robinsonもヨーヨーマンやベーシストなどいろんな同名の人がいます)

hub = a center of activity or interest or commerce or transportation; a focal point around wich events revolve (活動、関心、商業活動、移動の中心であり、ものごとがまわる焦点) [LexicENアプリより]

とあり、そのまんまのネーミングではあるのですが、検索して一発で情報が出てこないと、コンセプトを広げていく上では、きわめてもったいないとおもいます。もっとユニークな名付けはあり得るんでしょうか?

* * *

書きながら、いろいろ考えたい質問が浮かんできました。
明後日は「コミュニティにおけるシナジーを生み出す仕掛けづくり」と「場の収益構造と広がりの可能性」について、詳しく聴いてみたいなーと考えてます。

市川さん、当日会場でお会いする方、どうぞよろしくお願いします!

+ NetSquared Tokyo 2009/12/18
http://www.netsquared.jp/nettuesday_vol6_091218/

+ 『ソシアレ』によるコワーキング・スペースのまとめ
http://www.socialcompany.org/archives/2009/09/misc/coworking_spac/html

+ 唯一見つけたRobert Paterson氏による英語インタビュー。訳出断念。読める人はどうぞ。
http://smartpei.typepad.com/robert_patersons_weblog/2006/08/review_of_the_c.html

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デミクーパー礼賛。美崎栄一郎『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』

ない。ないのだ。 ※10/5追記:ありました。

『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』で度々紹介され、
「サークルKサンクスでしか手に入らない」という注釈付きの、
コクヨS&T製メモパッド「デミクーパー(demi couper)」のことである。

勤務地の市ヶ谷には、なぜか2件もサンクスがあるのに、どちらにも
違うブランドの普通のリングメモしか置いていない。
代々木と荻窪の行動圏内には、そもそもサンクスがない。
Amazonでも、取り扱ってない。罪な製品紹介である。

デミクーパーは、真ん中に入ったミシン目で2つに切り離せる
=1ページ2コンテンツで生産性が2倍、という、美崎流ノート術の
「メモノート」として、自分にとっては必須のツールなのだ。
しかたなく、使いさしで残り枚数の少なくなったロディアの11号
スーツの左ポケットに常時放り込んでおくことにする。

- – -

「結果を出す人」=美崎栄一郎さんが提唱する、ノートテイクの目的は
「忘れること」。
マルチタスクで仕事をしたり、次から次へ雑多なインプットが入ってくる
環境下では、暗記という行為はリスキーで、脳のメモリーがもったいない。
確かに、片っ端から書いて、あとから参照できるかたちにしておけば
よいのだ。

動きながらの最初のインプットは、パッと取り出してサッと書ける
小型メモ+油性ボールペンのコンボが圧倒的に有利。
美崎流はこのあと、A5サイズの「母艦ノート」にメモをそのまま
貼り付け、整理していく。
必要があれば、PCに「清書」する。
スケジュールも、基本は薄手のスケジュールノートに
手書きで整理していく。

こうしたアウトプットのフロー(型)さえ確立できれば、
あとは粛々とアイデアを出しまくり、
インプットを増やしていけばよい、という寸法だ。

- – -

必ずしも、皆が美崎流に倣う必要は、ないと思う。
iPhoneユーザーなら特に、「ユビキタス・キャプチャー」を
Evernoteとのコンボでがんがん取り込んでいけばいいと思うし、
自分としても、2003年から次で8冊目となる「ほぼ日手帳」
軸にしたスタイルは、当面変えないと思う。

それでも、『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか』には、
知的生産性アップのヒントがたくさん詰まっていると思う。
アウトプットを志向した、メモ、母艦、スケジュールの情報の流れや
「予想と結果」を軸とする思考のフレームワークなど、
実践的な教えが溢れている。

少々マニアックな「文房具案内」としても価値が高くて、
知らないノートに出会えることもまた楽しい。

ノートを書けば書くほど浮かんでくる「ノートをどう使うか?」
という問いに対して、一石を投じてくれる本多と思う。

- – -
+ 公式サイト

http://www.note272.net/

+ 関連twitter
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「結果を出す人」はノートに何を書いているのか
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Reading-Lab 荻窪読書会 II

荻窪駅南口すずらん通り Le Coeur Pur(ル・クール・ピュー)にて、
2回目の読書朝食会「Reading-Lab(リーディングラボ)」荻窪部会。

今日の主宰は、三鷹の正浩氏でしたが、
北口教会通り「ラベイユ」のyoco氏と、通勤経路のわたしが
常連メンバー。7:30から1時間、6人ぐらいでやってます。
今日も、入れ替わりつつ、のべ6人。

今日持って行った本は

『Yogaからはじめる瞑想入門』(綿本彰)

呼吸法と、7つのチャクラの調整をベースに
瞑想とヨーガのエッセンスを解説した良書。
各チャクラの丁寧な解説と、2つずつ用意された
「イメージ」を描くための写真と文章が、とてもわかりやすい。

ヨーガと出会ったのは、綿本さんの別の入門書ですが、
PC仕事ばかりになった今また、腰痛を散らして
からだをうまく使っていくために、ヨーガと瞑想は
決して侮れない、大事な心遣いです。

奇しくも、もうひとりイチローさんという方が
甲野善紀『身体から革命を起こす』を持ってきていて、
身体意識の話でだいぶ盛り上がりました。
(なぜか全員、丹田の位置を正確に言える、という…)

他には
・『ハチはなぜ大量死したのか』(yocoさんの業界本)
・『自分の仕事をつくる/西村佳哲』←バイブルです
・『可能性は絶対にある/クリス岡崎』
・『生年月日の暗号』
・『人生の棚卸し術/藤巻幸夫』
・『さあ、才能に目覚めよう』←皆ストレングスファインダー実施済みw
など。

平日朝開催は、だいたい小規模でまったりしたリーラボですが、
荻窪編はこれからも頻繁に開催していくみたいです。

1のつく日は「いちがやの日」@ToTheHerbs、
4のつく日は「よつやの日」(場所不定)、
こちらも随時開催しています。

★読書朝食会Reading-Lab@mixi

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5 精神面から入るヨガ
3 CDが惜しい!
5 CDだけでも価値あり
5 チャクラと瞑想

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聴きたくなる本:上原ひろみ・宇多田ヒカル

上原ひろみ サマーレインの彼方

神舘和典の『上原ひろみ サマーレインの彼方』を風呂で読んだ後は、
いつぞや取り込んであった彼女のアルバムをiPodに放り込んで、
そればかり聴いていた。

宇多田ヒカルの『点―ten―』 、なかでも松浦靖恵の編集した
10年間のインタビューサマリーを、実家に向かう電車の中で読んだ後は、
ちょうど全部入りのMacBookProを置いてきていて、
丸2日ぐらい焦らされたあと、買ったばかりのオーディオにiPodをつないで

しばらくやっぱり宇多田ヒカルばかり聴いた。


音楽の本は、「聴く」を触発するメディアである。

ちょうど、ライブのあと、今まであまり聴いていなかった、
ライブのセットリストにある曲を繰り返し聴いてしまうように、
本で言及される曲には、聴き入るだけの理由が存在している。

たとえば、上原ひろみの”Green Tea Farm”は、
「故郷浜松の風景を描いた曲」(茶畑、って北の方なのかな)ということ、
これがアクトシティ大ホールのクライマックスで弾かれたこと、
矢野顕子のボーカルを意識して書かれたインスト曲であること、
こんなことを知っているだけで、耳から浮かぶイメージは
はるかに鮮明になってくる。

宇多田ヒカルの21枚のシングルを、
ひとつのソングリストにまとめて流していると、
1998年から2008年まで、彼女が生きてきた10年と、
読み手・聴き手自らが過ごした10年が交錯しながら立ち上がってくる。
(ZIP-FMでAutomaticに惚れ込んだのが、中学2年のとき。
ちょうどその頃から、MDを介したラジオとJ-POPへの傾倒が始まったのだ)

音楽とアーティストにかかわるちいさな文章は、
HMVの無料冊子や、タワレコのBounce
Web上では「ナタリー 」の特集記事やBARKSなど、
いろいろなところで出会える。

図書館の「音楽」の棚に行けば、クラシックからジャズ、ポップスに至るまで
さまざまな分野の人や音に出会えるだろう。

いい音楽には、いい文がつきもの。
また、いい文に引き立てられて、いい音楽はその魅力を深めていくのだと思う。

点―ten―

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文章修行に効く3冊+1

「書くことを自分の修行にしたらどうなんだい。
書くことの中にどっぷり入っていったら、それは
あんたをあらゆる場所に連れて行ってくれるよ。」

−−片桐老子の言葉より。『魂の文章術』

『「つたわる」を仕組む。』を標榜するからには、
しっかりした言葉を十分な量生み出せる人にならねば、と
ブログの投稿量を増やす目標を何度も立てては
挫折を続けているここ2年。

心の拠り所として、常々読み返している、
書くことの教科書が3冊あるので、今回はそれを紹介したい。

***

1冊目は、ナタリー・ゴールドバーグの『魂の文章術』

ナタリーゴールドバーグ方式の特徴は、
「編集をしないで、とにかく手を動かし続けること」。
Editless。

「ランニングと同様、やればやるほど体得できる」
と本文中にあるように、とにかく量こなすことで
知的体力がついてくる、という。

それは「量質転化」の概念にも通じる、至極当然の理だけれど、
無理なく、自由に、あらゆるテーマで、とにかく書くことを
繰り返し説くのが本書。
本場アメリカでは国語の教科書にも出ているんだとか。

「題材リスト」としてネタを暖めておくこと、
書く場所や筆記用具にこだわること、
ディテールを描写する方法の例など、
かきやすくなるヒントが満載で、読みごたえがある。

ナタリーは作家で、本文も作家・小説家志望の若者向けに
書かれている。
とはいえ、ことばを生み出したいと思っている人であれば、
誰しも、文章修行の意味を見いだせるのではなかろうか。

***

2冊目は、 ジェラルド・M・ワインバーグの
『ワインバーグの文章読本 自然石構築法』

タイトルにもある”Fieldstone Method”が本書の特徴で、
自然石、つまり題材をとにかく集中し、組み合わせて
文章を練っていくという方法論を提示したもの。

ワインバーグは一転、ソフトウェア業界の
ベテラン・テクニカルライターという背景を持つ。

他の2冊に比べると、実践的なノウハウの量はそれほど
多いわけではない。

しかし、情報をロジカルに扱い、組み立てていく方法や
情報を削り落とすことの重要性など、
クリエイターというよりエディターの視点で
文章に向き合う視座を与えてくれる。

まだ習慣化していないけれど、Evernoteなどを使って
日々執筆のネタ(自然石)を集めておくことで、
書きたいこと、書けることはどんどん増えてくるんだと思う。

***

3冊目は、斎藤孝『原稿用紙10枚を書く力』。

オレンジの表紙の「質問力」に登場する、
宇多田ヒカルとダニエル・キイスの対談パートがすごく好きで、
全幅の信頼を置いている、斎藤孝メソッド。

この本では、『3つのキーフレーズ』を軸に、
文章の構成を先に練っていく、という方針が提示される。

3,という数字は、確かに面白い。
2つでは不安定で、4つではやや重苦しい、
その間の、最もバランスの取れた組み合わせ。

日記を書くにもブログを書くにも、
キーワードを先にちょっと書き出しておくだけで、
途中で詰まってしまうことはすごく少なくなる。

特に共感したのが、141ページのこのフレーズ。

「それは、その三つを選んでしまう自分の関心のあり方を
掘り下げていって、ひとつの言葉を見つけるという作業である。
そこにひとつのキーワードを見つけた時に、まとまりの
あるものが書ける。」

編集、という行為の本質は、まさに情報を組み合わせ、
組み合わせの中から新たな情報や価値を立ち上がらせていく
ことにあると思う。そんなことを彷彿とさせる。

ずっと気になっていて、ようやく図書館で借りて読んだが、
この本が一番、すんなり実生活に活かせる内容だった。
昨夜から(個人的に6年続けている)日記の量も増えてきたし、
今こうして、けっこうな量の文章を紡ぎ出せている。

***

さて、3冊の文章修行本をまとめている中で、
どうしても外せない存在があることに気がついた。

山田ズーニーの『おとなの小論文教室』連載である。
http://www.1101.com/essay/

就活を間近に控えた、テヘラン大学寮でひとりPCに向かって
貪るように読んでいた、文章論。

だが、山田ズーニーの発信に通底するのは、文章どうこう以前に
『問い』というものへの強い関心だと感じる。

問いの立て方。

適切な問いを立てることが、思考の道標になるということ。
行き詰まったとき、どんな問いに目を向ければ、打破できるのか。
何か違和感がある場面で、そこに書けている問いは何か。

自分が何を問われているのか。

山田ズーニーの文を繰り返し読む中で、
コミュニケーションの本質が「問い(question)」にあることに
気がつけたことが、いまの思考回路のベース(型)になっている。

***

まとまって書くための時間を取ることは、とても
勇気のいることだと思う。

でも、まずは毎晩の日記を1000字しっかり残していくこと、
朝起きて「何か書く」ことを慣らしていくこと、

そのあたりから、エネルギーのある発信者への道を、歩んでいきたい。

原稿用紙10枚を書く力
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