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[R+]クーリエで堤未果入門!

送られてきたクーリエの包装を解いた瞬間、
「ここで堤未果!」
と思わず叫んでしまった、そんなタイミングでの、責任編集。

『ルポ 貧困大国アメリカ』(1巻)を買ったのは、
2008年1月の出版からしばらく経った頃、
当時のクーリエの付録でくっついてたオバマの演説CDを聴きながら
英語でも勉強すっかー、とのんきに構えていた時に、
そのアメリカでは、こんなにも苦しみを生み出す構造が生まれてきていることを
目の当たりにして、かなりの衝撃を受けたのでした。

オバマの”Change”を検証するタイミングで『ルポ 貧困大国アメリカII』のリリース、
さらに、J-WAVE朝の番組「TOKYO MORNING RADIO」への出演。
(Podcast・1/18〜21放送分がまだ聴けます。別所さんとのトーク必聴。)
さらに、クーリエでの特集。
この波状攻撃的な(笑)露出ぶりに、「これはみんな読めってことじゃないか」
とピンときて、でも今ようやく、このレビューを書いています。

* * *

冒頭で4ページのきりっとしたインタビューは、まさに彼女の描くアメリカ社会のサマリー。
中産階級を破綻に追い込む「民間皆保険」の医療制度、
普通の学生をワーキングプアに誘い込む、サリーメイの「学資ローン」、
ホームレスを片っ端から逮捕して、囚人にアウトソースする「刑務所ビジネス」と、
幾重にも取り巻いている落とし穴の存在が、語られます。

新書版で堤さんがまとめたルポルタージュと、
各紙が記事にしたものを堤さんが編集したものと、
それぞれ書きようは違うが、どこから切り取っても
同じ方向に向かっていくアメリカ社会のありように出会います。

* * *

ちなみに、堤さんってどんな人? が知りたい方は、
J-WAVEのPodcastから、1/18の週4回分を聞いて見るとよいです。
生い立ちから、1巻の内容にもフォーカスした内容。

#語られてませんが、川田龍平議員の奥様なんですね〜

米国の大学を出て、国連職員、アムネスティ、米国野村證券を経て、
ツインタワーの真隣のビルで9.11を被災した堤さんが、
ジャーナリストとして取材を重ね、『貧困大国アメリカ』を出したのは、2008年初頭。

昨年は、派遣村の湯浅誠氏との対談本も出し、アメリカ人の生活の描写を通じて、
いわゆる発展途上国の貧困とは様相の異なる、
「格差としての貧困」の存在を伝え続けてくれています。

知らないでいることはあまりにもリスキーな、その真実に
迫る入門書として、COURRiER Japon vol.065、おすすめです。

そして、日本は?

*2/21 ちょっぴり加筆、再加筆
*本記事は「レビュープラス」参加エントリーです。ちょっと失速してきた。。

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[R+] COURRiER Japonの小ネタ力

レビュープラス3本目の参加記事。先輩レビュアーの@onolinaさんが「敢えて特集のことは置いといて…」の先を行ってしまったが(笑)、クーリエ初心者としては、世界中のリソースをかき集めた編集の「バランス感覚」に驚嘆したことを書くことにする。献本いただいた対象作は、2010年2月号 vol.064。

* * *

世界の小記事を集めた定番コーナー「World News Headline」では、3つのカテゴリ(政治、経済、社会)、5つの地域、30の記事からなるストーリー集。ひとつひとつの記事は200〜300文字程度だが、コンパクトにまとまっていて、地図の上にスパッタリングで飛沫を飛ばすように、世界の出来事を見ていくことができる。キルギス、イラン、エリトリアといったマイナー地域のできごとも、その地域になじみの深いメディアの記事を使っていて、なんとなく距離感が近い。ざっと眺めていると、Wikipediaにランダムボタンがついて、それを押しているように、知らない世界の扉を一枚一枚開けていく感覚がある。


[Santiago - photo by ·S - CC by-nc-cd]

そして、特集「世界が見たNIPPON」では、米英のメディアからJAL・民主政権・中小企業経済の話題を、中韓のメディアから歴史と教育の話題を、仏ル・モンドからは移民の話を引っ張ってきている。ここの切り口は、ある種典型的とも言えるが、最新の論調で更新されていく感じだ。逆にこの記事から、各国の代表的メディアの文体もなんとなく伺い知れる。エコノミストの経済論は、やっぱり重厚だ。

そして、独自編集のCOURRiER VOYAGE「ワインと詩人の国、チリを訪ねて」。4ページの文章の中に、文化と軍政の流れをぎゅっと凝縮。カルメネールのワイン、詩人ネルーダの生、ピノチェトのクーデター、バチェレ大統領の為政。知らない語圏の人名は、イメージを持つのがなかなか難しいけれど、日帰り観光旅行のような感覚で、チリという国に出会うことができた。

* * *

小さい頃、進研ゼミの「チャレンジ」についてきた、付録の図鑑を食い入るように眺めて、世界のありように思いをはせていたことを思い出す。クーリエの小ネタ満載っぷりは、今もなお衰えていない、飽くなき世界への知的好奇心を、うまい具合に刺激してくれる。

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[R+] 現代インドの歪んだ群島『インド人のことはインド人に聞け!』

インド人だって、シンガポールに行けば振るまいが変わるものさ。(オンカール氏のことば。p19)

現代インドの様相をさまざまな角度から描写したレポート、インドのことはインド人に聞け! (COURRiER BOOKS)(中島岳志 著)を読んで一番衝撃的だったのは、第1章の「ゲーテッド・コミュニティ」の話。カタカナだとぱっとイメージが湧きにくいが、文字通り “Gated”:門の閉ざされた、お金持ちのためのクローズな共同体のこと。ゲーテッド・コミュニティの中には、必要なものがすべて整う流通があり、厳重な警備が施され、そして高い塀によって外界から孤立している。ここに住む人たちは、急激なインドの経済発展で成り上がった富裕層。
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[R+] MacPeopleから、UbuntuPeopleへの招待


MacPeople 2010年2月号の「特集3・オールドマックで快適Ubuntu」について書いてみたい。

長年の林檎教徒である父は、Ubuntuを知らなかった。オープンソースなOS・Linuxの一流派であるUbuntu(うぶんとぅ)は、Macと共通性のあるインターフェースを持ち、簡便にいろいろなアプリケーションを使えるパッケージである。2009年10月のメジャーバージョンアップ(本誌収録の最新版は Ubuntu 9.10 Karmic Koala )で、旧世代OSのPowerPCに最適化が進んだことで、今回特集に組み入れられ、「押し入れの奥にしまってある昔のマシンを、快適に使いませんか」という流れになっている。

* * *

Ubuntuのいいところは、全部オープンソースで揃っているところ。

・Firefoxでインターネット
・Thunderbirdでメール
・Sunbird/GoogleCalendarでスケジュール管理
・Rhythmboxで音楽
・GIMPで画像編集
・OpenOffice.orgでオフィス系の作業一式。

7ページの短い特集の中に、これらの基本環境が端的に紹介されており、ソフトウェアセンターからの簡単インストールで使い始められるようになっている。
(この簡単さについては、MuBlogというブログでも詳細な紹介記事がある)

そういえば、この構成は、しばらく前に車内広告で見かけた、シャープのネットブック “NetWalker”の基本構成だったりする。”Windows”という枠を離れても、何もかもオープンソース(フリー)でほとんど用足りてしまう時代であることのリアリティが、改めて感じられる。

* * *

この特集を活用して面白いのは、スケルトンのiMacや昔のPowerBookを持ってる人だろうか。もちろん、普通のIntelMacで、BootCampでパーティションを切れば、普通に使えるようだ。用途は、子どもの教育用とか、別室に据え付けてがーっと書き物をしたいときとか、メインで使うモバイル端末の母艦にするとか、いろいろ考えられる。

UNIX好きな人には、あらためてUbuntuの世界に足を踏み入れるきっかけをくれる。そうでない人も、オープンソースの世界に、少し足を踏み入れてみるだけでも面白い。

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今号の3大特集、残り二つは「1・メールの新作法・新常識(Mail.appとGmailの小技いろいろ)」「2・Macが壊れる仕組み(トラブルシューティング)」となっており、Macライフの初心者が中級者にレベルアップするための小技集といったところ。

おまけ小冊子も充実している。PDFや画像閲覧に頻出する「プレビュー」の機能徹底解説では、トリミング、レタッチ、文字挿入など、けっこう編集系の作業ができることを教えてくれる。もう一冊の「マックのひみつ」は、ハードウェア側の要素技術の紹介。

MacFan誌(MYCOM社)に比べ、一段初級者寄りの感があるMacPeople誌(アスキー社)。ハードウェア・OS・アプリケーション・活用法など、いろいろな視点から、新しい世界を垣間見せてくれる。

※本エントリーは、小粒書評ブロガーのためのネットワーク【レビュープラス】に参加しています。

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